編集長だより

第6回編集長だより

第3回から第8回にかけて私に変化をもたらしてくれた人・ものを紹介しています。

その4:島のお母さん

離島ワーホリ中、島の壮大な自然やあたたかい人たちに触れる中でどんどん海士町に惹かれていく自分がいました。

2週間だけじゃ物足りない、帰りたくない。もっと長く海士に居たい、と。

その話を、お世話になっている船渡来流亭の皆さんにお話しした時のことでした。

「いいじゃんいいじゃん。ほんとにいいところだよ~。」「一回住んでみたら?別に一生住まなくてもいいじゃん。」

意外でした。”海士町=地方創生、Iターン”というイメージがあったのでそんなに気軽な返事が返ってくるとは思っていませんでした。

「でもねー、住むんだったら夏以外の海士も見とくべきだよー。夏と冬は全然違うからね。でも冬の海士もいいところだよー。」

そう言われて、ますます海士町のことをもっと知りたい、と思うようになりました。

他にもいろいろな相談に乗っていただきました。海士町に住んでみたいが両親の反対が心配だという話をすると、

「そうだねぇ。親っていうのは子どものことが心配だからね。でもね、どこに住んでいようが自分の子どもが健康で幸せでいてくれたらそれだけで親は幸せなんだよ。」

「自分の本当にやりたいことがあるなら一回ゆっくりはなしてごらんよ?」

また、海士町はIターンされてきた方が多く、皆さんそれぞれ「これがしたい」「私は海士のためにこれができる」という何か強い意志を持っておられる印象があるけれど、私には「海士が大好き」という気持ちしかないし、そんな私が海士に住みたいと言ってもいいのか不安だという話をすると、

「藤尾さんみたいに海士のことが好きだ―って言ってくれる子がいてくれてほんとに嬉しいよ。たぶん島の人もみんな喜んでくれるし、そんなに海士が好きな子が来てくれるんだったらみんな大歓迎だよ。確かに、これがしたいっていう意志も必要だけど、海士が好きっていう気持ちも大事だよ。」


私には「海士が大好き」という気持ちしかない。それでも、その「好き」という気持ちだけの私を歓迎してくれる人がいる。とてもあたたかい気持ちになれました。

ほかにも、将来公務員になることを視野に入れているという話をすれば、役場まで問い合わせてくださったり、役場に連れて行ってくださったり…。何から何までお世話になりました。

船渡来流亭での実習はたったの一週間でしたが、お世話になった皆さんはなんだか「島のお母さん」みたいだなぁと、勝手に思っています。

あったかくて、包み込んでくれる感じ。私には自信を持てるものは何もなかったけれど、「海士町が大好き」というその気持ちだけの私を肯定して、歓迎してくれるひと。

そんな「島のお母さん」のやさしさのおかげで、海士に一度住んでみよう、私には海士が大好きっていう気持ちしかないけど、その気持ちがあれば私にも何かできるはず、と思えるようになりました。

「好き」という気持ち。私には本当にそれしかありません。でも、胸を張って言えることは「海士町が大好きだ」ということです。

今はそれしかないけれど、でも、その気持ちを原動力に頑張れるはず、何か役に立ちたい。

そう思いながらこの記事を書いています。このブログのお話を頂いた時、書きたいと言えたのも、「島のお母さん」たちが私の好きという気持ちを肯定し、自信をつけてくれたおかげだと思っています。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

では、第6回はこの辺で。

最後まで読んでくださってありがとうございました!

ABOUT ME
藤尾編集長
現役女子大生21歳。「都市と離島の暮らし方研究所」編集長。 離島の卒論を書くため、2019年3月から都市と離島の多拠点生活を開始。離島で観光船あまんぼうのガイドをしながら週1回本土の大学に通う生活を送る。趣味は写真とビール。