CITY

第26回あいうえお色日記

「はれたそらのいろ」

 

晴れた空の色。

どこにいようと空はつながっている、とよく言う。
東京の空も、海士の空も、同じだ。

この春、島前高校の3年生は同高校を卒業し、それぞれの道へ進む。
その多くが島を出るようだ。
空を見比べて、これからばらばらに散っていく彼らのことを思った。

島前高校は島前の3島で唯一の高校。
海士町の菱浦港のすぐ近くにある。

島留学制度を取っており、その教育に魅了されて島外からも多くの学生がやってくる。

滞在中に島前高校生たちと話す機会があった。
皆、驚くほどしっかりしている。
はきはきしていて、年上と話すことに慣れている。

やりたいこと、今の自分たちにできること、がよく見えている印象。

東京に行ったらこんなことをしてみたい、
こういう仕事に興味がある、
島でこんなことを学んだ、
島のここは好きだけどここは変えたい、

生き生きと話してくれる。
楽しくて、あっという間に時間が過ぎた。

いくつも歳の違わない子たちだけれど、
とてもまぶしく見えたし、いとおしくも思った。
大人のような着実さの中に、高校生らしいまっすぐさ。

きっと、どこに行っても
きちんと自分と、周りと、向き合ってゆけるのだと思う。

けれど、どうか賢くなりすぎないでね。

少し心配になってしまうくらい大人びた子が多かった。
もう少し、やんちゃで無鉄砲でもいいのかもしれないよ。
お利口になりすぎず、自分で考えて、何でもやってみてほしいなと思う。
たいそうなことを言える身分ではないけれど。

遠く、同じ空の下にいる高校生たちへ。
深く関われたわけではないけれど、思いを馳せた。
すがすがしく、各々の新天地で空を見上げられますように。

ABOUT ME
中村祐理子
2018年11月、ワーホリで海士町に1ヶ月間滞在しました。そのときが初の離島暮らし。普段は埼玉で実家暮らしをしており、島や地方に所縁があるわけではありませんが、ワーホリをきっかけに興味を持ちました。 「あいうえお色日記」と「しりとり交換日記」を書いています。 2019年春から社会人です。